#花とモリス No.04 café Lotta 特別篇(後編)
毎月、その月をイメージしたモリスアイテムを使ったインテリアシーンをお届けする「#花とモリス」。
No.3に続いてNo.4も実際の撮影をさせていただいた「café Lotta(カフェロッタ、以下ロッタ)のオーナー、桜井かおりさんへのインタビューをお届けします。
「#花とモリス No.3 café Lotta 特別編(前編)」はこちら
私たちモリスワールドがロッタに注目したのは、Pimpernelの壁紙はもちろん、店内のインテリアが素敵だったから。今回のNo.4ではロッタのインテリアのことや桜井さんの今後の暮らしについてたずねました。
ロッタに置かれていた家具や小物はひとつひとつ形は違えど、どれも同じ雰囲気をまとうものでした。これらは桜井さんご自身でアンティークのものを中心に国内外から取り寄せたそう。
「一か所でまとめて買ったのではなくて、どれもバラバラに違うところで。グリーンがポイントの椅子はパリから。食器もロッタで使っていたものはすべてパリでアンティークのものをロッタに合うかな、と思いながら一点一点選んだものです。」
こうしてロッタは桜井さんらしさあふれる空間になり、この場所が生活の中心となるほどロッタで過ごす時間が長くなったそうです。
ロッタで撮影したこの写真に映るコーヒーやケーキは、実際に桜井さんに用意していただいたもの。好きなインテリア空間でコーヒーをいただく。そんな落ち着く時間をイメージしてスタイリングしました。通りに面した窓からの日の光を活かすため、透過性のあるオーガンジーの刺繍カーテンをセレクト。春の光を背に浴びながら野に咲く小花たちをイメージしたフラワーアレンジメントを合わせています。
使用アイテム:フラットカーテン/ Pure Ceiling Embroidery 236070 テーブルクロス/ Pure Willow Bough Embroidery 236066
使用花材:バラ(ピンク イヴ・ピアッチェ)、デルフィニウム、ルドベキア、スカビオサ、ハゴロモジャスミン、ドラゴンフルーツ、ディディスカス、スノーボール、センニチコウ
フラワーアレンジメント:OEUVRE(ウヴル)
「いつかパリのホテルの本を書きたい」と最後に教えてくれた桜井さん。プチホテルが好みで、そのホテル選びの基準のひとつに“壁紙”があるそう。おすすめのホテルのひとつにもモリスの壁紙が貼られていたのでした。
Hotel Henriette Paris(壁紙:Chrysanthemum 216860)
ロッタ閉店後はエッセイを書いたりと文筆家としての顔がメインになっている桜井さん。これまで執筆作業は生活の音が気になる自宅ではなく、ロッタや別のカフェで書いていたそう。そのため「アトリエを構えたい」と目を輝かせて話してくれました。今後ご自宅かアトリエにどんなモリスを取り入れられるのか。その報告が聞ける日を楽しみにしています。
桜井かおり
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「Cuddly Brown」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。全国からお客様が足を運ぶそのカフェは2021年9月末で建物老朽化による建て壊しのため惜しまれつつ閉店。いまは文筆業や買い付けを行う。著書に「カフェロッタのことと、わたしのこと」(旭屋出版)がある。