LIBERTY創業150周年記念エキシビション「I Am. We Are. Liberty.」
2025年8月30日から9月12日まで、大阪・関西万博の英国パビリオンにて、LIBERTY創業150周年を記念する特別展「I Am. We Are. Liberty.」が開催されました。
世界中の来場者を迎える万博の場で行われたこの展示は、英国を代表する老舗ブランド・LIBERTYの豊かな歴史とデザインの伝統を紹介するもの。英国が誇る重要なデザインアーカイブの数々が一堂に会し、多くの来場者を魅了しました。
本展は、2025年4月から7月末までロンドンのリージェント・ストリートにあるリバティ百貨店で開催され、好評を博した展示の巡回版。英国本国での成功を経て、期間限定で日本でもその内容を楽しめる貴重な機会となりました。
展示では、1800年代に遡るアートワークやテキスタイルデザイン、パターンブックなど、これまで一般公開されてこなかった貴重なアーカイブ300点以上を一挙に展示。
中でも注目したいのが、創業者アーサー・ラセンビィ・リバティとその妻エマが1889年に訪日した際の旅行記で、当時の写真とともに日本での体験が記録されています。
英国がアーツ・アンド・クラフツ運動の最盛期を迎えていた頃、日本美学への感動と影響が、後のテキスタイルデザインにも色濃く反映されており、日英の文化交流の深さを感じさせる内容となっていました。
LIBERTYの象徴ともいえる植物モチーフをはじめ、アール・ヌーヴォー調の優美なデザインの数々も登場。さらに、ウィリアム・モリス・ギャラリーが所蔵するモリス商会のタイルなど、ウィリアム・モリスとLIBERTYの関わりを感じられる展示もあり、アーツ・アンド・クラフツの精神を感じることもできました。
キュレーションを手がけたのは、美術史家のエスター・コーエン氏。
会場全体を包むように設置されたファブリックは、6000点以上におよぶアーカイブから厳選された300点をパッチワーク状に配置し、プリントされたものです。
「多くの中から選ぶ作業は簡単ではありませんでしたが、貴重な資料に直接触れながら制作を進めるのはとても刺激的でした」と、コーエン氏は語っています。
インテリアファブリックコレクションでは、最新コレクション「THE HOUSE OF LIBERTY」が登場。ブランドの世界観を象徴するアイコニックなデザインを集めたこのコレクションは、150年にわたる歴史とクラフツマンシップを讃える豪華な内容となっています。
