2023年 8月 10日
William Morris Gallery
ロンドン郊外のウォルサムストウにある「William Morris Gallery」。
1740年に建てられたジョージアン様式の建物で、シンメトリーかつシンプルなスタイルの外観が特徴的です。
この場所はモリスが母親や兄弟とともに暮らしていた家でもあり、1846年から1856年までの青年時代を過ごした場所です。
その後、1950年にモリスの功績を伝えるギャラリーとして公開しました。
ギャラリーには、モリスの生涯の紹介をはじめ、彼の残した美しいデザイン画、テキスタイル、壁紙などが所狭しに並んでいます。
中には初期の壁紙のデザインのひとつ「Trellis」の原画も展示されています。「植物」を描いたモリスと「鳥」を描いたフィリップ・ウェッブによる共同デザインで、原画からは、タッチや筆圧の違いなどから共同で製作した様子が伺えます。
当時モリスは、家の入り口正面にある階段の窓からガーデンを眺め、詩を描いていたそうです。
自然豊かな環境での暮らしが彼の感性を育んだとも言えます。
自由に咲き誇る花や多種多様な植物。
それらに引き寄せられ集まる鳥たち。
モリスは自分の周りに溢れる美しい自然をパターンで表現し、生地や壁紙としてデザインすることで、より多くの人に暮らしと共に自然が織りなす魅力を感じてもらいたかったのではないのでしょうか。
美術館:Willim Morria Gallery
Lloyd Park House, 531 Forest Rd, London E17 4PP
テキスト・写真/T.Tsurumi
ロンドンにあるRoyal College of Artに留学中。
イギリスの暮らしやインテリアにまつわることを発信していきます。
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