2022年 2月 10日
Tate Britain ― テート・ブリテン ―
ロンドンのミルバンク地区、テムズ川沿いに立つ国立美術館「Tate Britain」。
1889年、実業家ヘンリー・テートが彼の収集コレクションをナショナル・ギャラリーへ寄贈しようとしたことをきっかけに建てられたビクトリアン様式の建築です。
館内には古典的なイギリス絵画からコンテンポラリーアートまで約7点もの作品を収蔵、展示しています。
館内の展示は、年代ごとに区切られています。
19世紀中期から後期の作品エリアには、 ウィリアム・モリスと親交のあった画家ダンテ・ガブリエル・ロセッティの後期の代表作のひとつ、「プロセルピナ」や自身の詩を題材にした未完成作品「サンクタ・リリアス」、また旧約聖書内ソロモンの歌の一節を描いた「最愛の人(花嫁)」が展示されています。
どの作品も細密な描写の人物と自然、独特な色彩表現に引き寄せられます。
【 写真左:サンクタ・リリアス、写真右:プロセルピナ 】
優美な絵画もさることながら、それを飾る額にも画家の個性を反映させたデザインが見られ、「絵画」と「額」を合わせて鑑賞できるのも美術館の楽しさ。
ロセッティの作品を飾る額には点描表現のボタニカルパターンが描かれていました。モリスの描く葉模様も彷彿とさせるような繊細で曲線を活かした美しいデザインは、どこかアーツ・アンド・クラフツを感じさせてくれます。
【 写真:最愛の人(花嫁)】
ギャラリー:Tate Britain
Millbank, London SW1P 4RG
テキスト・写真/T.Tsurumi
ロンドンにあるRoyal College of Artに留学中。
イギリスの暮らしやインテリアにまつわることを発信していきます。
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