Column no. 17

Seasons by May Embroidery
シーズンズ・バイ・メイ


3月の柄は、ウィリアム・モリスの娘であるメイ・モリスの代表的な刺繍作品である
“Spring and Summer” からインスピレーションを受けたSeasons by May Embroidery です。

3月の柄は、ウィリアム・モリスの娘であるメイ・モリスの代表的な刺繍作品である
“Spring and Summer” からインスピレーションを受けたSeasons by May Embroidery です。

刺繍表現の可能性

幼い頃から母ジェーンや叔母エリザベス・バーデンより刺繍の手ほどきを受けたメイは、16歳でロイヤル・カレッジ・オブ・アートの前身であるロンドンのサウスケンジントンにあるナショナル・アート・トレーニング・スクール(NATS) に入学。NATS などの美術学校で工芸品を学ぶ第一世代の女性たちのひとりとして、また美術学生としてそこで伝統的な刺繍やテキスタイルを学び、アートとしての刺繍を広めることとなります。メイは難しい刺繍技法を用いるのではなく、フリーハンドステッチやダーニングステッチという言わば“シンプルで普通の刺繍技法” を採用。それらの技法で卓越したまでのカラーリングを表現したのでした。
こういったステッチ技法やまるで色鉛筆で色を付けたかのような美しい色使いは、「Seasons by May Embroidery」の元となったメイの刺繍作品“Spring and Summer” でももちろん見ることができます。花びらの美しいグラデーション表現や鳥の羽は絶妙な色使いだけでなく、長短まじえた細かなステッチが創り出したもの。まさにアートと呼べる刺繍作品です。
そして、そこからインスピレーションを受けステッチやカラーシェーディングを再現した「Seasons by May Embroidery」。描かれているインコやバラ、チューリップ、渦巻き状の茎を表現した刺繍の細かさ、繊細さには思わず目を奪われてしまいます。

新しい生活のはじまりに

今回、「Seasons by May Embroidery」の生地に合わせたのは、印象的なフォルムのストレリチア。
花が極楽鳥に似ていることから、日本名は“極楽鳥花” と呼ばれています。鮮やかなオレンジ色の萼(がく)と青色の花弁が生地の中のインコと対比し、ドラマチックなフラワーアレンジになりました。それ以外の花もオレンジや黄色といった暖色系で揃え、この時期ならでは新しい門出をイメージしたスタイリングです。ストレリチアの花言葉である「輝かしい未来」、そのままの高揚感をぜひ感じてください。

生地:Seasons by May Embroidery、使用花材:ガーベラ、ストレリチア、バラ、マム、カンガルーポー、ラナンキュラス、ダリア、ケイトウ
フラワーアレンジメント:OEUVRE(ウヴル)

メイ・モリスについては、Columnno.13「暮らしに芸術を」でもご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。

(Text by MORRISWORLD.jp staff)

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