Column no. 06

# 花とモリス
モリスの北欧旅行


1871年7月11日
これまで想像もしたこともなかった場所に、
なじみのある花々が咲いているのを見て、私は不思議な感情におそわれた。
その上(その頃までに、とても明るい、さわやかな日になっていた)、
そのあたりには私には描きつくせない真の美しさがあった。
― ウィリアム・モリス:アイスランド旅日記より

1871年7月11日
これまで想像もしたこともなかった場所に、
なじみのある花々が咲いているのを見て、私は不思議な感情におそわれた。
その上(その頃までに、とても明るい、さわやかな日になっていた)、
そのあたりには私には描きつくせない真の美しさがあった。
― ウィリアム・モリス:アイスランド旅日記より

日々の喧騒から逃れて

1871年の夏。37歳のウィリアム・モリスは、夢にまで見たアイスランドを旅しました。モリスは生涯をとおしてアイスランドの文学作品を愛しており、これらの作品が誕生したこの地を聖地とし、自分をそこへの巡礼者として位置づけたそうです。
この旅の最中、モリスは記憶が鮮明なうちに毎日その日の出来事をノートに記しています。アイスランドに暮らす人々や景観がモリスの卓越した観察力とイメージの記憶力、また描写力により旅日記として残されています。

目の前に広がる美しき世界

厳しい気候の中に、圧倒的な存在感を放つアイスランドの自然。モリスがこの地に降り立ったときにも、目にしたものはコバルトブルー色の大空と風に揺れる黄色のポピー、そして遠くに見える雪をいただく山々という風景だったといいます。
PURE MORRIS の「NORTH」と「KINDRED」コレクションでは、日記に残されたアイスランドの地形や動植物についての描写からインスピレーションを受けたデザインを収録。アイスランドを旅しているかのように、目の前に広がる大自然をウィリアム・モリスのデザインをとおして感じられるコレクションに仕上がっています。

旅の中での食事

ちなみにこの旅日記の中には、食事についての記述もたくさん見られます。日々のちょっとした食事はもちろん、地元の人の家に招かれたときのことだったり、酒場での出来事だったり。時にはメニューの詳細まで書かれていることも。例えばアイスランドに向かう船の中では「朝食はビーフ・ステーキとオニオン、スモークド・サーモン、ノルウェー産のアンチョビー、固ゆで卵、コールド・ミート、チーズとラディッシュとバターで、すべてたっぷりあった。」とあり、モリスはなかなかの大食漢だったのだろうか、と思わせる記述もあります。
モリスはこの6週間という旅の中でどんな風に食事を楽しんできたのでしょう。そしてどんな風に地元の人におもてなしを受けたのでしょう。ひょっとしたらモリスはこんな風にもてなされたのかもしれない、と想像しながら、今回カジュアルなおもてなしのテーブルセッティングをしてみました。

花とWillow Bough

今回テーブルクロスに使用したのは、Pure Willow Bough の生地。モリスがこのWillow Boughのデザインを世に発表したのは、実際にはアイスランドを訪れてから16 年後のことになります。モリスの最高傑作とも言えるこのWiilow Bough は、ロンドンを流れるテムズ川岸の柳から起こされたもの。ただアイスランドにももちろん柳は生息しており、荒涼とした大地が広がるアイスランドの地でもモリスは柳の木を目にしているはずです。そんなアイスランドの風景を思い描きながら、このシンプルなこの文様の生地とPURE MORRISの雰囲気漂う空間に映える色の花を、花屋ウヴルに依頼しました。おもてなしの雰囲気は欲しいけれど仰々しさは不要、という絶妙なおもてなし感を大人ピンクの色合いで演出。テーブルに花器を複数並べることでテーブル上にリズムを出しています。この時、花瓶は同じものを揃えるのではなく高さもバラバラ、活ける花の種類もあえて異なるものとするのがポイントです。ただ、色のトーンは揃えるとまとまり感が出ます。テーブルクロスに選んだWillow Bough のリネン生地のこなれ感が、堅苦しさをやわらげてくれるセッティング。午後のティータイムにテーブルの花やお菓子を囲みながら語らい、その後これらの花をさっとブーケにまとめて来客におすそ分けするのもいいですよね。

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(Text by MORRISWORLD.jp staff)

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